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名古屋の注文住宅|自営業でも住宅ローンは組める?審査のポイント

運営:NIKO ESTATE(株式会社LBC)

結論

自営業・個人事業主でも、フラット35には申し込めます。住宅金融支援機構が挙げる申込人の要件は年齢・国籍等・総返済負担率の3つで、職業の項目はありません。年収は売上ではなく所得金額で計算され、自営業として起業した年のうちは申込みできず、翌年1月からになります。民間の金融機関の条件は機関ごとに違います。

この記事でわかること

  • フラット35の申込人の要件に職業の項目がないことと、愛知県の利用者に占める自営業の区分の割合
  • 自営業の人の年収が売上ではなく所得金額で計算されることと、所得金額350万円・400万円の仮定の試算
  • 自営業として起業した年と翌年の、フラット35の申込みと年収の計算の扱い
  • 確定申告書と納税証明書を何年分求めるかの、フラット35・三井住友銀行・楽天銀行の例
  • 他の借入れの数え方と、申込み前に確かめる順番

自営業・個人事業主の人がフラット35の申込みの対象になることは、住宅金融支援機構の2つの資料で確かめられます。よくある質問「申込人の要件はありますか。」が挙げる要件に、職業は入っていません。Web申込サービスの入力要領(主債務者情報、2026年10月現在)には、自営業の人が屋号や開業年月を入力する欄の説明があります。

ただし、申込みができることと、審査の結果は別です。フラット35のご利用条件は「取扱金融機関または住宅金融支援機構の審査の結果によっては、お客さまのご希望にそえない場合があります」としています。会社員の申込みと分かれるのは、年収として使う金額、起業して間もない時期の扱い、用意する書類の3点です。

この記事は2026年10月13日時点の公式情報に基づきます。名古屋・愛知で注文住宅を検討している自営業の方に向けて、フラット35の資料を中心に確かめました。民間の金融機関の条件は機関ごとに違うため、公式ページで確認できた機関だけを、機関名と確認日つきで例に挙げます。

01 愛知県のフラット35利用者では、注文住宅の約25%が自営業の区分に入る

愛知県でフラット35を利用して注文住宅を建てた人のうち、職業が「自営業」の区分の人は、2025年度の集計で244件中60件(約24.6%)です(住宅金融支援機構のフラット35利用者調査 2025年度集計表の第3表)。土地取得費もあわせて借りた土地付注文住宅では342件中125件(約36.5%)で、全国の約32.1%より高い割合です。

全国と愛知県を並べると、注文住宅・土地付注文住宅のどちらでも、自営業の区分は2割を超えています。

フラット35利用者のうち職業が「自営業」の区分の件数(フラット35利用者調査 2025年度集計表の第3表。割合は編集部で計算し、小数第2位を四捨五入)
地域・融資区分 集計件数 自営業の区分の件数 割合
全国・注文住宅 3,889件 1,043件 26.8%
全国・土地付注文住宅 7,733件 2,479件 32.1%
愛知県・注文住宅 244件 60件 24.6%
愛知県・土地付注文住宅 342件 125件 36.5%

表の数字はフラット35の融資を利用した人の内訳で、申し込んだ自営業の人のうち何割が審査に通ったかを示すものではありません。調査の概要には職業の区分の定義が書かれていないため、「自営業」にどの働き方までが入るかは集計表からは分かりません。民間の金融機関の利用者の内訳も、調査の対象外です。

フラット35の申込みでは、個人事業主でなくても職業に「自営業」を選ぶ場合があります。入力要領(3ページ)は、会社代表者(代表権のある役員)の方と、親族が経営する会社に勤務されている方について「自営業」を選択するとしています。自営業の方は、勤務先名称に屋号等を、就職年月に開業年月(法人成りした場合は、商業登記簿上の設立年月)を入力します(2ページ)。

02 フラット35では、自営業の人の年収は売上ではなく所得金額で計算される

フラット35で自営業の人の年収として使われるのは、売上ではなく所得金額です。ご利用条件は、年収を原則として申込年の前年の収入を証する公的証明書に記載する金額とし、給与収入のみの方は給与収入金額、それ以外の方は所得金額(事業所得、不動産所得、利子所得、配当所得および給与所得の所得金額の合計額)としています。

入力要領(4ページ)も、給与収入のみ以外の方(自営業の方など)は所得金額を入力するとし、合計する所得に「継続性のある雑所得」も挙げています。自分の場合にどの所得まで含めるかは、取扱金融機関に確認してください。

事業所得の金額は、国税庁の説明では、総収入金額から必要経費を引いて計算します(国税庁 No.1350 事業所得の課税のしくみ)。総収入金額には売上金額などが含まれます。売上が同じでも、必要経費の額によって所得金額が変わり、フラット35の年収も変わります(図1)。

フラット35の年収に使う金額。給与収入のみの人は公的証明書に記載の給与収入金額、給与収入のみ以外の人(自営業・個人事業主など)は事業所得・給与所得などを合計した所得金額。事業所得の金額は総収入金額から必要経費を引いて計算し、仮定の例では総収入金額800万円から必要経費450万円を引いて350万円。
図1 フラット35の年収に使う金額と、事業所得の金額の計算(金額は仮定)。住宅金融支援機構「【フラット35】ご利用条件」と国税庁「No.1350 事業所得の課税のしくみ」をもとに作成(NIKO ESTATE作成)

民間の金融機関が自営業の人の年収をどの金額で見るか(複数年の平均を使うかどうかなど)を書いた公式ページは、編集部が読んだ範囲(出典に挙げた三井住友銀行・楽天銀行のページ)では確認できませんでした。確認できたのは、求められる書類の年数が機関ごとに違うことまでです。

所得金額350万円と400万円の仮定では、年間返済額の上限が35万円違う

所得金額が350万円の仮定では年間返済額の上限が105万円、400万円の仮定では140万円になり、差は35万円です。フラット35の総返済負担率(返済負担率。年収に占める、すべての借入れの年間合計返済額の割合)の基準が、年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下に分かれているためです(よくある質問3220)。総返済負担率は「返済比率」とも呼ばれます。

仮定は、総収入金額がどちらも800万円、必要経費が450万円と400万円、事業所得のほかに所得がない、というものです。金額は編集部が置いた仮の数字で、実在の事例ではありません。青色申告特別控除などは計算に入れていません。

他の借入れの返済が年24万円(月2万円)ある仮定を足すと、住宅ローンに充てられる上限は81万円と116万円に下がります。

所得金額の仮定ごとの、フラット35の総返済負担率の基準と年間返済額の上限(NIKO ESTATE作成の試算。月額は円未満切り捨て)
仮定 所得金額(年収) 総返済負担率の基準 年間返済額の上限 他の借入れの年24万円を引いた残り
総収入金額800万円・必要経費450万円 350万円 30%以下 105万円(月87,500円) 81万円(月67,500円)
総収入金額800万円・必要経費400万円 400万円 35%以下 140万円(月116,666円) 116万円(月96,666円)

試算は基準に当てはめた計算で、審査の結果や借りられる金額を示すものではありません。確定申告の内容についての判断は、税務署・税理士に確認してください。上限を借入額に直す計算は、年収倍率と返済負担率の違いで金利の仮定ごとに示しています。

03 自営業として起業した年はフラット35に申し込めず、翌年1月から申し込める

自営業として起業した年のうちは、フラット35に申し込めません。よくある質問3265は、2026年に自営業として起業した場合について「2026年中は申込みできません。2027年1月から申込みできます」と答えています。入力要領(6ページ)の「計算例04 借入申込年に起業した方」も「お申込みいただけません」としています。

起業した翌年は申込みできますが、機構は「収入の継続性について確認させていただきます」としています。年収は、起業した年の確定申告書の写しと申込人の申告書にもとづき、起業後の所得金額を「所得を得た期間」で1年分に割り戻して計算します(日割計算。図2)。

自営業として起業した年とフラット35の申込み。2026年に起業した例では、起業した年の12月31日までは申込みできず、翌年の2027年1月から申込みできる。翌年の申込みでは収入の継続性が確認され、年収は起業後の所得金額を起業後の日数で割って365を掛け、1年分に直して計算する。
図2 自営業として起業した年と、フラット35に申込みできる時期。住宅金融支援機構のよくある質問(Q&A番号3265)とWeb申込サービス入力要領(2026年10月現在)をもとに作成(NIKO ESTATE作成)

機構の計算例と、会社員から独立した場合の扱いは、フラット35の勤続年数と起業した年の扱いに載せています。

個人事業主が法人成りした場合も、機構は「転職扱い」に含めています(よくある質問3330)。法人成りした後の年収をどの期間の金額で計算するかは、編集部が読んだ範囲の機構のページでは確認できなかったため、取扱金融機関に確認してください。

民間の金融機関が開業後の年数をどう扱うかは、機関ごとに違います。例として、りそな銀行は住宅ローンのよくあるご質問で、原則として「給与所得者以外の方は、勤続または営業年数が3年以上の場合お申込みいただけます」と答えています(りそな銀行「借入可能な勤続年数は何年ですか?」。2026年10月13日確認)。

営業年数3年以上は、りそな銀行の条件で、ほかの金融機関の基準ではありません。年数の基準を目安として示した公的な資料は、編集部は確認していません。申込先の申込条件と必要書類の一覧で、営業年数の条件と、確定申告書や納税証明書を何年分求めているかを確かめてください。

04 フラット35の書類は確定申告書の写しと納税証明書で、民間は求める年数が機関ごとに違う

自営業の人が所得を証明するために用意する書類は、フラット35では「納税証明書(所得金額用)および確定申告書(写)等」で、借入申込年の前年と前々年の分です(フラット35「融資手続・必要書類」)。同じページは、必要な書類は「取扱金融機関によって異なります」とし、申込み後に審査上の理由で住民税納税証明書などの追加の書類を求める場合があるとしています。

確定申告をしている人に求める書類の年数は、編集部が公式ページで確認できた範囲でも、2年分と3期分に分かれています。表にない金融機関が同じ条件という意味ではありません。

確定申告をしている人に求める収入の書類の例(2026年10月13日に確認。各機関の条件で、一般的な基準ではない)
機関・商品 ページ名 確定申告書 納税証明書
住宅金融支援機構 フラット35 「融資手続・必要書類」 確定申告書(写)等(借入申込年の前年および前々年) 納税証明書(所得金額用)(借入申込年の前年および前々年)
三井住友銀行 住宅ローン 「住宅ローンの必要書類」(本審査の際に必要となる書類) 確定申告書(第1表) 納税証明書(その1、その2)。「その1、その2共に直近3期分」
楽天銀行 住宅ローン 「必要書類一覧」(変動金利(固定特約付き)・新規借り入れ) 確定申告書および付表コピー(直近2年分。収支内訳書、青色申告決算書、所得の内訳書を含む) 所得税納税証明書(その1・その2)原本(直近2年分)

楽天銀行の同じ一覧は、法人代表者のかたに、決算報告書コピーと法人確定申告書コピー(直近2年分)も求めています。

国税の納税証明書は種類が分かれていて、国税庁の説明では、「その1」が納付すべき税額・納付した税額・未納税額等、「その2」が所得金額の証明です(国税庁「納税証明書の交付請求手続」)。「その1」を提出する場合は、所得金額だけでなく未納税額の有無も申込先に伝わります。

証明書の種類ごとの違いと、未納があったときに確かめる順序は、税金の滞納と納税証明書に載る未納で扱っています。

05 他の借入れは年間の返済額が総返済負担率に入り、信用情報は申込前に自分で確かめられる

フラット35の総返済負担率には、住宅ローン以外の借入れの年間返済額も入ります。よくある質問3220は「全ての借入れ」を、フラット35のほか、フラット35以外の住宅ローン、自動車ローン、教育ローン、カードローン(クレジットカードによるキャッシング、商品の分割払いやリボ払いによる購入を含みます)等と説明しています。

事業のための借入れ(運転資金や設備資金)が含まれるかどうかを明記した文は、編集部が読んだよくある質問3220とご利用条件にはありませんでした。事業用の借入れがある人は、申込先に扱いを確認してください。他の借入れがあるときの上限の計算は、返済負担率から借入額を逆算する方法で扱っています。

信用情報(ローンやクレジットの契約と支払いの記録)は、申込前に自分で確かめられます。全国銀行個人信用情報センター(KSC)は、本人開示(自分の信用情報を取り寄せること)について、本人の信用情報がセンターに登録されているか、どのように登録されているかを確認できると説明しています(「本人開示の手続き」)。信用情報機関ごとの手数料と申込みの流れは、信用情報の開示方法にまとめています。

NIKO ESTATEでは、年収320万円・車のローンありのご夫婦が、金融機関の審査に通り手出し金0円で注文住宅を建てられた実績があります。他の借入れがあるご夫婦の実績で、自営業の方の例として挙げるものではありません。金融機関の紹介については、サービスページに「20行以上の提携金融機関から、審査状況に合った先をご紹介します。」と掲載しています。

06 申込み前の確認は、起業した年・所得金額・他の借入れ・必要書類の順に進める

申込み前に確かめることは、起業した年、確定申告書の所得金額、他の借入れの年間返済額、申込先の必要書類の順に並べられます。順番を並べたのは編集部で、それぞれの内容は住宅金融支援機構と国税庁の資料の記載です。

  1. 起業した年を確かめる。自営業として起業した年のうちはフラット35に申込みできず、翌年1月から申込みできる(よくある質問3265)。
  2. 前年の確定申告書で所得金額を確かめる。フラット35の年収は、給与収入のみの人以外は所得金額(ご利用条件)。
  3. 他の借入れの年間返済額を書き出し、所得金額の30%(所得金額が400万円以上なら35%)と比べる(よくある質問3220)。
  4. 申込先の必要書類の一覧で、確定申告書と納税証明書を何年分求めているかを確かめる。
  5. 納税証明書を取り、「その1」を提出する場合は未納税額の欄を確かめる(国税庁「納税証明書の交付請求手続」)。
  6. 土地探しと事前審査(仮審査)を進める。

土地探しと事前審査のどちらを先にするかは、申込先が、物件が決まる前の事前審査を受け付けているかで変わります。金融機関ごとの例と時点別の書類は、土地探しと住宅ローン審査の順番で確認できます。

起業の時期と働き方が違うと、機構の資料での扱いと、最初に確かめることが変わります。

状況ごとの当てはめ(例)。住宅金融支援機構のよくある質問(Q&A番号3220・3265・3330)、ご利用条件、Web申込サービス入力要領をもとに作成
状況(例) 機構の資料での扱い 最初に確かめること
今年、自営業として起業した 起業した年のうちはフラット35に申込みできない 翌年1月以降の申込みにするか、民間の申込先の条件
去年、自営業として起業した 申込みできる。収入の継続性を確認され、年収は起業後の所得金額を日割りで1年分に直す 起業した日と、起業した年の確定申告書の所得金額
前々年以前に開業した個人事業主 年収は、前年の公的証明書に記載の所得金額 前年と前々年の確定申告書の写し、納税証明書(所得金額用)
個人事業主から法人成りした 転職扱いに含まれる。就職年月には商業登記簿上の設立年月を入力する 年収の計算に使う期間(取扱金融機関に確認)
会社の代表者、または親族が経営する会社に勤務 職業は「自営業」を選択する 年収として入力する金額と必要書類(取扱金融機関に確認)
配偶者に収入がある 収入を合算することもできる 合算する方法と、合算する人の年収

収入を合算する方法の違いは、ペアローン・収入合算・連帯債務の違いで比べています。

予算を置くときの公的なデータとして、フラット35利用者調査(2025年度)の愛知県の平均は、注文住宅の建設費が4,402.8万円(244件)、土地付注文住宅の所要資金(建設費と土地取得費の合計)が5,830.5万円(342件)です(集計表の第1表・第13表)。

愛知県の平均は、フラット35を利用した人の集計で、相場そのものではありません。全国との比較と、見積書で確かめる項目は、注文住宅の総額と公的統計の平均に載せています。

07 まとめ:前年の確定申告書の所得金額から確かめる

最初に開くのは、前年の確定申告書です。所得金額に30%(400万円以上なら35%)を掛け、他の借入れの年間返済額を引くと、フラット35の基準で住宅ローンに充てられる年間の返済額が出ます。借入額に直すときは、借入可能額シミュレーションを使えます。

今年起業した人は、フラット35の申込みは来年の1月以降になります。申込先の候補が決まったら、必要書類の一覧で確定申告書と納税証明書の年数を確かめ、納税証明書を取って未納税額の欄を見てください。民間の金融機関は条件が機関ごとに違うため、開業後の年数と年収の見方は申込先に確認してください。

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