夫婦の収入を合わせて住宅ローンを組む方法には、ペアローンと収入合算(連帯債務型・連帯保証型)があります。違いは「契約が何本か」「誰が返済義務を負うか」「団信と住宅ローン控除を誰が使えるか」です。
01 3つの方法を比較
| 項目 | ペアローン | 収入合算(連帯債務型) | 収入合算(連帯保証型) |
|---|---|---|---|
| 契約 | 2本(それぞれが契約) | 1本 | 1本 |
| 返済義務 | それぞれが自分のローンの債務者。互いの連帯保証人になるのが一般的 | 主債務者と連帯債務者が、はじめから同じように返済義務を負う | 主債務者のみ。連帯保証人は主債務者が返せないときに返済義務を負う |
| 団信 | それぞれ加入できる | 一般に主債務者のみ | 一般に主債務者のみ |
| 住宅ローン控除 | それぞれ利用できる | 負担割合などに応じて、それぞれ対象になりうる | 主債務者のみ |
出典:りそなグループ・三菱UFJ銀行・国税庁。取扱いは金融機関・商品によって異なります。たとえば三菱UFJ銀行の収入合算は連帯保証型です。
02 収入合算は「年収を足して1本で借りる」方法
フラット35の収入合算の条件は次のとおりです。出典
- 合算できるのは1人のみ。申込者の親・子などの直系親族または配偶者で、申込時に満70歳未満、同居し、連帯債務者になる人。
- 合算できる金額は、合算する人の年収の全額まで。
- 合算額が年収の50%を超える場合は、合算する人の年齢をもとに借入期間を計算する(借入期間が短くなることがある)。
フラット35では、連帯債務の夫婦が2人で加入できる団信「デュエット(ペア連生団信)」があり、どちらかに万一のことがあった場合、以後の返済が不要になります。ただし、新3大疾病付機構団信ではデュエットを利用できません。合算する人がパート・アルバイトの場合に対象になるかは機関ごとに違います。収入合算者の雇用形態・年収の条件を7機関について確認しています。出典
03 収入を合わせると、借入れの目安はどう変わる?
| 条件 | 年間返済額の上限(35%) | 借入額の目安 |
|---|---|---|
| 夫の年収400万円のみ | 140万円 | 約3,810万円 |
| 夫400万円+妻200万円を合算 | 210万円 | 約5,720万円 |
試算の前提:元利均等返済、借入期間35年、金利は年1.5%で全期間一定と仮定(特定の金融機関の適用金利ではありません)。他の借入れはなし。1万円未満は四捨五入。借りられる額と、無理なく返せる額は別です。 産休・育休や働き方の変化で、どちらかの収入が減る可能性も考えて決めましょう。休業中に申し込む場合の年収の基準と書類は、産休・育休中の住宅ローンの年収の見方と必要書類で機関別に確認できます。
04 住宅ローン控除の扱い(連帯債務の場合)
国税庁の質疑応答事例では、夫婦が連帯債務で住宅を購入した場合、当事者間で決めた負担割合と、家の持分に応じて、それぞれの控除対象となる借入金の額が決まると説明されています。1人ずつの控除額の決まり方と年収別の試算は住宅ローン控除はいくら戻るかで扱っています。負担割合は所得などに応じて合理的に決める必要があり、相手の分まで負担した部分は贈与になるとされています。出典 具体的な扱いは税務署や税理士に確認してください。
05 選ぶ前に確認したい注意点
- 諸費用:ペアローンは契約が2本になるため、諸費用が増える場合がある(三菱UFJ銀行は抵当権設定の登記費用が二重に発生すると案内)。
- 収入が減ったとき:どちらかの収入が大きく下がると、もう一方が2人分の返済を負担しなければならない場合がある。
- 離婚したとき:ペアローンで取得した家は共有名義になり、離婚してもローンの返済責任はそれぞれに残る。
- 2人の年収・雇用形態・他の借入れを整理する。
- 申込先が扱う方法(ペアローン、連帯債務型、連帯保証型)を確認する。
- 団信に誰が入れるか、住宅ローン控除を誰が使えるかを確認する。
- 片方の収入が減った場合でも返せる額かを試算する。
毎月の返済額は返済シミュレーションで確認できます。
あなたの状況でも通るか、無料で診断できます
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