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住宅ローン控除はいくら戻る?年収300万円台の試算と頭金なしの注意点

運営:NIKO ESTATE(株式会社LBC)
住宅ローン控除はいくら戻る?年収300万円台の試算と頭金なしの注意点

結論

住宅ローン控除で1年に戻る額は、年末残高等×0.7%、住宅の区分ごとの控除限度額、その年の所得税と翌年度の住民税(課税総所得金額等の5%・最高97,500円)から引ける額の3つのうち、最も小さい額までです。給与収入のみ・社会保険料15%・扶養親族なしと仮定した令和8年分の試算では、税額から引ける額は年収300万円で年53,000円、年収400万円で年112,000円でした。

この記事でわかること

  • 控除額を決める3つの上限と、どれが効いているかの見分け方
  • 令和8年・9年入居の新築の、住宅の区分ごとの控除限度額と借入限度額
  • 所得税で引ききれない分が翌年度の住民税に回る流れと上限
  • 年収300万〜600万円の、税額から引ける額の試算(前提と式つき)
  • 頭金なしで諸費用も借りた場合に、計算の基礎が取得対価までになる理由

国税庁は、住宅ローン控除(正式には住宅借入金等特別控除。国土交通省は住宅ローン減税と呼んでいます)を、住宅ローン等の年末残高の合計額等をもとに計算した金額を各年分の所得税額から控除する制度と説明しています(国税庁 No.1211-1)。差し引く先が税額なので、納める税金が少ない年は、計算上の控除額より実際に戻る額が小さくなります。

この記事で扱うのは、注文住宅などの新築に令和8年(2026年)・令和9年(2027年)に入居する給与所得者の控除額と、「還付はいくらか」を自分で確かめる計算の順番です。連帯債務で夫婦それぞれが控除を受けるときの負担割合はペアローン・収入合算・連帯債務の違い、借り換え後の控除は住宅ローンの借り換えで得をする条件で扱っています。

記事の内容は2026年10月13日時点の公式情報に基づきます。試算はすべて仮定を置いた計算例で、戻る額を保証するものではありません。個別の税額や控除を受けられるかどうかは、税務署か税理士に確認してください。

01 控除額は3つの上限のうち、いちばん小さい額で決まる

どの上限が効いているかは、①年末残高等×0.7%、②住宅の区分ごとの控除限度額、③その年の所得税額と翌年度の住民税から引ける額の合計を計算して並べ、最も小さい項目を見れば分かります。その項目の額が、住宅ローン控除で1年に差し引かれる額の上限です。

①と②は、国税庁が示す計算方法(年末残高等×0.7%と、区分ごとの控除限度額。100円未満の端数は切り捨て)です(国税庁 No.1211-1)。③は、所得税額から控除するという仕組みと、総務省が示す住民税からの控除の上限から導いたものです(総務省「個人住民税の住宅ローン控除」)。3つに並べたのは編集部で、内容は一次資料によります。

年末残高等とは、住宅ローンの年末残高の合計額と、住宅の取得対価の額の少ないほうです。国税庁は、取得対価の額が年末残高の合計額より少ないときは、取得対価の額をもとに計算するとしています。

年収300万円・年末残高等2,500万円・ZEH水準省エネ住宅という仮定では、①が175,000円、②が245,000円、③が53,000円になり、その年分の控除額は③の53,000円で止まります(③の計算は年収別の試算の節で示します)。

住宅ローン控除の額を決める3つの上限の比較。年収300万円・年末残高等2,500万円・ZEH水準省エネ住宅の仮定の例で、年末残高等×0.7%は175,000円、控除限度額は245,000円、所得税と住民税から引ける額は53,000円。最も小さい53,000円がその年分の控除額になる。
図1 控除額は3つの上限のうち最も小さい額。金額は年収300万円・年末残高等2,500万円・ZEH水準省エネ住宅の仮定の試算。国税庁 No.1211-1、総務省「個人住民税の住宅ローン控除」をもとに作成(NIKO ESTATE作成)

02 令和8年・9年入居の新築は、住宅の区分で控除限度額が年14万〜35万円

令和8年・令和9年に入居する新築住宅の控除限度額は、国税庁の表では、認定長期優良住宅・認定低炭素住宅が年31.5万円、ZEH水準省エネ住宅が年24.5万円、省エネ基準適合住宅が年14万円で、控除期間はいずれも13年です(国税庁 No.1211-1)。

特例対象個人(国土交通省の資料では子育て世帯・若者夫婦世帯)が控除を受ける場合は、控除限度額が順に35万円・31.5万円・21万円になります。国税庁の定義では、40歳未満で配偶者がいる人、40歳以上で40歳未満の配偶者がいる人、19歳未満の扶養親族がいる人のいずれかで、居住年の12月31日の現状で判定します。

借入限度額は、年末残高等のうち控除の計算に入る上限で、ZEH水準省エネ住宅なら3,500万円(特例対象個人は4,500万円)までです(国土交通省「住宅を新築したとき」)。借入限度額に0.7%を掛けた額が、国税庁の表の控除限度額と一致します。

表1 令和8年・令和9年に入居する新築住宅の借入限度額・控除限度額・控除期間(かっこ内は特例対象個人。2026年10月13日に国税庁 No.1211-1 と国土交通省のページで確認)
住宅の区分 借入限度額 控除限度額(年) 控除期間
認定長期優良住宅・認定低炭素住宅 4,500万円(5,000万円) 31.5万円(35万円) 13年
ZEH水準省エネ住宅 3,500万円(4,500万円) 24.5万円(31.5万円) 13年
省エネ基準適合住宅 2,000万円(3,000万円) 14万円(21万円) 13年
その他の住宅(省エネ基準に適合しない住宅) 0万円(令和5年12月31日までに建築確認を受けたもの、または令和6年6月30日までに建築されたものは2,000万円) 0万円(同14万円) 0年(同10年)

床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満の住宅(国税庁の用語で特例認定住宅等)に令和8年1月1日以降に入居した場合、特例対象個人の上乗せは使えないと国税庁は注記しています。国税庁が挙げる要件にはこのほか、合計所得金額2,000万円以下(40平方メートル以上50平方メートル未満の住宅は1,000万円以下)、新築等の日から6か月以内の入居、10年以上にわたり分割して返済する借入金があることなどがあります。

03 省エネ基準を満たさない新築は、令和6年以降の入居で控除期間が0年

国税庁の表では、省エネ基準に適合しない新築住宅(国税庁の区分で「その他の住宅」)は、令和6年から令和12年に入居した場合の控除期間が0年で、建築確認や建築の時期が次の例外に当たるものを除き、住宅ローン控除を受けられません(国税庁 No.1211-1)。

例外として国税庁が注記しているのは、令和5年12月31日までに建築確認を受けた住宅と、令和6年6月30日までに建築された住宅で、控除限度額14万円・10年間の控除を受けられます。床面積40平方メートル以上50平方メートル未満の住宅(特例居住用家屋)は、令和5年12月31日までに建築確認を受けたものだけが対象です。

省エネ基準適合住宅についても、国土交通省は「建築確認が令和10年以降の省エネ基準適合住宅は適用対象外(登記簿上の建築日が令和10年6月30日までは適用対象)」としています(国土交通省「住宅ローン減税」)。国税庁の表でも、令和10年から令和12年の入居は0年で、令和9年12月31日までに建築確認を受けたものなどに限り14万円・10年間です。

国土交通省は同じページで、入居日が令和10年以降の場合、土砂災害特別警戒区域などの災害レッドゾーンの新築住宅は適用対象外(建替え・既存住宅・リフォームは適用対象)とも示しています。

区分の証明には書類が必要で、国税庁は省エネ基準適合住宅の提出書類として「住宅省エネルギー性能証明書」、「建設住宅性能評価書」の写し、令和8年1月1日以降の入居では建築基準法の「検査済証」の写しを挙げています。建てる家がどの区分に当たり、どの書類が出るかは、契約前に建築会社に確かめる項目です。

04 所得税で引ききれない分は、翌年度の住民税から最高97,500円まで

所得税から控除しきれない住宅ローン控除の額は、翌年度の個人住民税から差し引かれ、その上限は「前年分の所得税の課税総所得金額等の5%(97,500円を限度)」だと総務省は説明しています(総務省「個人住民税の住宅ローン控除」)。

総務省が示す式は「個人住民税の住宅ローン控除額=所得税における住宅ローン控除可能額−住宅ローン控除適用前の前年の所得税額」で、この額が上限を超えると上限の額になります。対象は平成21年から令和12年12月31日までに入居して所得税の住宅ローン控除を受けた人で、市区町村への申告は不要とされています。

上限が97,500円になるのは、課税総所得金額等が195万円以上のときです(97,500円÷5%の計算)。195万円より少ない人の上限は、課税総所得金額等に5%を掛けた額で、たとえば53万円なら26,500円です。

年収300万円の仮定の例では、控除できる額175,000円のうち、その年の所得税から26,500円、翌年度の住民税から26,500円が引かれ、残りの122,000円は引ききれません。

所得税から引ききれない住宅ローン控除が住民税に回る流れ。年収300万円・課税される所得金額53万円の仮定の例で、控除できる額175,000円のうち、その年の所得税から26,500円、翌年度の住民税から課税総所得金額等の5%にあたる26,500円が引かれ、122,000円は引ききれない。
図2 所得税で引ききれない分は翌年度の住民税から引かれ、上限を超えた分は残る。金額は年収300万円の仮定の試算(令和8年分)。総務省「個人住民税の住宅ローン控除」をもとに作成(NIKO ESTATE作成)

引ききれなかった額を翌年以降に繰り越す定めは、国税庁 No.1211-1 と総務省のページを読んだ範囲には書かれていません。

住民税の分は、総務省の説明では翌年度の個人住民税で控除されるので、現金で振り込まれるのではなく、翌年度に納める住民税が減る形になります。

05 年収300万円の試算では、所得税と住民税から引ける額は年53,000円

年収300万円の給与所得者が1年に所得税と住民税から引ける額は、社会保険料を年収の15%、扶養親族なしと仮定した令和8年分の計算で、合計53,000円です。前提を変えると額も変わる計算例で、実際に戻る額を示すものではありません。

試算の前提は次の6つです。

  • 収入は給与のみ。給与所得控除は令和8年分・令和9年分の式で計算(年収300万円なら300万円×30%+8万円=98万円。国税庁 No.1410)。国税庁は、収入660万円未満の実際の給与所得は所得税法別表第五で求めるとしています
  • 基礎控除は令和8年分・令和9年分の額(合計所得金額489万円以下は104万円。国税庁 No.1199)。国税庁は、給与所得控除と基礎控除の令和8年分の額を令和8年12月1日施行としています
  • 社会保険料控除は年収の15%と仮定(実際の額は源泉徴収票で確かめます)
  • 配偶者控除・扶養控除・生命保険料控除などは入れていません(入れると課税される所得金額が減り、引ける額はさらに小さくなります)
  • 所得税額は、課税される所得金額(1,000円未満切り捨て)に速算表の税率を掛けた額で、復興特別所得税は含めていません(国税庁 No.2260)
  • 住民税からの上限は、給与のみの場合として課税総所得金額等を課税される所得金額と同じ額とみなし、その5%(最高97,500円)で計算

所得税率が5%の範囲(課税される所得金額194万9,000円まで)では、所得税額と住民税からの上限が同じ額になるので、年収500万円までの行は、引ける額の合計が課税される所得金額の10%です。

表2 年収別の、所得税と住民税から引ける額の試算(令和8年分。給与収入のみ・社会保険料15%・扶養親族なし・復興特別所得税を含めない仮定)
年収 給与所得控除 社会保険料控除(仮定) 基礎控除 課税される所得金額 所得税額 住民税からの上限 引ける額の合計(③)
300万円 98万円 45万円 104万円 53万円 26,500円 26,500円 53,000円
350万円 113万円 52.5万円 104万円 80.5万円 40,250円 40,250円 80,500円
400万円 124万円 60万円 104万円 112万円 56,000円 56,000円 112,000円
500万円 144万円 75万円 104万円 177万円 88,500円 88,500円 177,000円
600万円 164万円 90万円 104万円 242万円 144,500円 97,500円 242,000円

06 年末残高等2,500万円の0.7%を引ききれるのは、試算では年収500万円から

ZEH水準省エネ住宅(控除限度額24.5万円)で年末残高等が2,500万円の場合、表2の仮定では、年収300万円は175,000円のうち53,000円、年収400万円は112,000円までしか引けず、年収500万円で175,000円を引ききれる計算です。

表3 年収と年末残高等ごとの控除額の試算(ZEH水準省エネ住宅・特例対象個人でない場合。表2の仮定。見出しのかっこ内は年末残高等×0.7%)
年収 年末残高等2,000万円(140,000円) 2,500万円(175,000円) 3,000万円(210,000円) 3,500万円(245,000円) 控除を使い切れる年末残高等
300万円 53,000円 53,000円 53,000円 53,000円 757万円まで
350万円 80,500円 80,500円 80,500円 80,500円 1,150万円まで
400万円 112,000円 112,000円 112,000円 112,000円 1,600万円まで
500万円 140,000円 175,000円 177,000円 177,000円 2,528万円まで
600万円 140,000円 175,000円 210,000円 242,000円 3,457万円まで

表3の「控除を使い切れる年末残高等」は、表2の引ける額の合計を0.7%で割った額です(万円未満切り捨て)。年末残高等がこの額より多い年は、③の上限が効いて、年末残高等×0.7%の全額は引けません。

省エネ基準適合住宅(特例対象個人でない場合の控除限度額14万円)では、表2の仮定で年収500万円と600万円は14万円で止まり、年収400万円以下は③の額のままです。

読者の状況ごとの見方は次のとおりです。

  • 配偶者控除や扶養控除を受けている人:所得控除が増える分だけ課税される所得金額が減り、③は表2より小さくなります。19歳未満の扶養親族がいると特例対象個人として②は上がりますが、③が効いている年収では控除額は増えません
  • 夫婦それぞれが借りる人:③は1人ずつの税額で決まります。連帯債務の場合の借入金の分け方はペアローン・収入合算・連帯債務の違いで確かめてください
  • 令和10年以降も控除を受ける人:国税庁の表では、基礎控除は令和10年分以後に別の額(合計所得金額132万円超2,350万円以下で62万円)が示され、給与所得控除の表も令和8年分・令和9年分のものです。その年分の額で計算し直します

返済計画に控除を織り込むときは、①の額ではなく、3つのうち最も小さい額を使います。毎月の返済額は住宅ローン簡易シミュレーションで確かめられます(入力できる金利は年0.3〜7%で、控除額は計算に入りません)。

07 給与収入が178万円以下の年は、控除額が0円になる計算(令和8年分)

育休(育児休業)などで給与収入が178万円以下になった年は、ほかに所得がなければ令和8年分の課税される所得金額が0円になり、所得税からも翌年度の住民税からも住宅ローン控除を引けない計算です。厚生労働省は、雇用保険の育児休業等給付について「非課税所得なので、課税対象となりません。」と説明しています(厚生労働省「Q&A~育児休業等給付~」Q100)。非課税という説明なので、この計算で数えるのは、休業した年に勤務先から受け取った給与です。

国税庁は、令和8年分・令和9年分の給与収入が74万1,000円以上219万1,000円未満の場合の給与所得を「その収入金額−74万円」としています(国税庁 No.1410)。給与収入178万円なら給与所得は104万円で、基礎控除104万円と同じ額になるので、ほかの所得控除がなくても課税される所得金額は0円です。

課税総所得金額等が0円の年は、住民税からの上限(5%)も0円です。国税庁は、控除を「居住の用に供した年分以後の各年分」の所得税額から行うと説明しています。控除額が0円だった年の分だけ控除期間を延ばす定めは、国税庁 No.1211-1 を読んだ範囲にはありません。

夫婦のどちらの名義でいくら借りるかを決めるときは、休業する年の各自の税額を表2の手順で計算し、③がいくらになるかを比べます。育休中の審査での年収の見方は育休中・産休中でも住宅ローンは組める?で扱っています。

08 頭金なしで諸費用も借りた場合、計算の基礎は取得対価まで

頭金なしで諸費用まで住宅ローンに含めて借り、年末残高が住宅の取得対価の額を上回る場合、住宅ローン控除の計算の基礎は年末残高ではなく取得対価の額になります(国税庁 No.1211-1)。

国税庁の通達は、家屋と敷地の両方に係る住宅借入金等の合計額が家屋等の取得対価の額を超える場合、取得対価の額に達するまでの部分を住宅借入金等の合計額とし、超えるかどうかは各年の12月31日の残高で判定するとしています(租税特別措置法関係通達41-23)。

取得対価の額は、国税庁が提出書類に挙げる工事請負契約書や売買契約書の写しで明らかにします。同じ通達は、家屋と一体で取得した電気・給排水・ガスなどの附属設備や、土地の造成費用を取得対価に含め、割賦払いの利息や割賦事務手数料に相当する額は含まれないとしています。

国税庁の質疑応答事例は、住宅の販売会社の紹介でインテリア業者から買ったカーテンと照明設備は取得対価に含まれないとしています(国税庁「カーテン等の取得対価」)。門や塀は原則として含まれませんが、家屋と併せて同じ相手から取得し、対価が僅少(通常は家屋との合計額の10%に満たない場合など)なら含めて差し支えないとしています(国税庁「門や塀等の取得対価の額」)。

融資手数料・保証料・登記費用といった諸費用の費目を1つずつ挙げて、取得対価に入るかどうかを示した記載は、上の資料を読んだ範囲では見当たりませんでした。国税庁は控除の対象を「住宅の取得等のために直接必要な借入金等」としているので(国税庁 No.1225)、諸費用を含めて借りる場合の扱いは税務署に確認してください。

取得対価3,200万円の家に諸費用を含めて3,500万円を借り、年末残高が3,450万円という仮定では、年末残高等は3,200万円、年末残高等×0.7%は224,000円で、年末残高で計算した241,500円より17,500円少なくなります。

頭金なしで諸費用も借りた場合の計算の基礎。取得対価3,200万円の家に諸費用を含めて3,500万円を借り、年末残高が3,450万円という仮定の例で、取得対価を超えた250万円は計算に入らず、年末残高等は3,200万円、0.7%を掛けた額は224,000円になる。
図3 年末残高が取得対価を上回る年は、取得対価が計算の基礎になる。金額は仮定の例。国税庁 No.1211-1、租税特別措置法関係通達41-23をもとに作成(NIKO ESTATE作成)

年1.5%・35年・元利均等返済・ボーナス返済なしで3,500万円を借りた仮定(毎月の返済額107,165円。繰上返済なし)では、46回目の返済で残高が3,200万円を下回ります。それより後の年末は、年末残高がそのまま計算の基礎になります。

国や自治体から補助金等の交付を受ける場合や、住宅取得等資金の贈与の特例を適用した場合は、その額を取得対価から差し引くと国税庁は注記しています。年収400万円の表2の仮定のように③が112,000円で効いている場合は、①が224,000円に下がっても控除額は変わりません。

頭金なしで借りる仕組みはフルローンの仕組み、頭金の有無による総返済額の差は頭金0円と頭金ありの総返済額の比較、諸費用の費目は注文住宅の諸費用の一覧、毎月の返済額は3,500万円を頭金なしで借りたときの月々の試算で扱っています。

09 1年目は確定申告、2年目以降の給与所得者は年末調整で手続きする

住宅ローン控除を受ける最初の年分は確定申告が必要で、給与所得者の2年目以後の年分は年末調整で控除を受けられると、国税庁は説明しています(国税庁 No.1211-1)。

最初の年分の確定申告書には、「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」、金融機関等が交付する「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」、家屋の登記事項証明書、工事請負契約書または売買契約書の写しなどと、住宅の区分に応じた証明書類を添付します。

2年目以後に年末調整で受ける場合は、税務署から送付される「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書兼給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」と年末残高等証明書を勤務先に提出します。住民税からの控除は、総務省の説明のとおり市区町村への申告が不要です。

10 まとめ:自分の控除額は3つの数字を並べて確かめる

住宅ローン控除でいくら戻るかは、次の順に3つの数字を出し、最も小さい額を見込みにします。

  1. 年末残高等×0.7%:返済予定表の年末残高と、契約書の取得対価(補助金等を引いた額)の少ないほうに0.7%を掛ける
  2. 控除限度額:建築会社に住宅の区分と証明書類を確かめ、入居する年の控除限度額を表1で見る
  3. 税額から引ける額:源泉徴収票の支払金額と所得控除の額から課税される所得金額を出し、所得税額と、その5%(最高97,500円)を足す

休業や退職で収入が変わる年、扶養親族が増える年は、3つ目の数字を計算し直してください。税制は年度ごとの改正で変わるので、入居する年に国税庁と国土交通省のページで最新の表を確かめ、個別の判断は税務署か税理士に確認します。

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