結論
クレヒスは、3つの信用情報機関(CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センター)への本人開示で確認できます。記録が出ない理由としてCICが挙げているのは、申告した電話番号などが登録と合わない、登録元の会社が情報を削除した、契約先がCICに加盟していない、契約終了後5年の保有期間を過ぎた、の4つです。履歴がないことの審査への影響は、信用情報機関は答えていません(2026年10月12日時点)。
この記事でわかること
- クレヒスにあたる情報の公式の呼び方と、記録がない場合の機関ごとの記載
- 「登録なし」と出る理由としてCICが挙げる4つ(入力した情報の不一致・登録元による削除・加盟していない会社との契約・保有期間の経過)
- カードがなくても登録される契約と、登録されない支払い(端末の分割払い・保証契約・口座振替・奨学金)
- 履歴がない場合の審査について、CICとJICCが説明している範囲
- 住宅ローンの申込前に確かめる順序と、「登録なし」だったときの切り分け方
「クレヒス」(クレジットヒストリー)は公式の用語ではなく、CIC(株式会社シー・アイ・シー)は、クレジットやローンの契約内容・支払状況の記録を「クレジット情報」、申込みの記録なども含めた全体を「信用情報」と呼んでいます。CICが保有する信用情報 確認するには、信用情報機関に本人開示(自分の信用情報を取り寄せること)を申し込みます。
開示の結果に契約の記録が1件も出ない状態を、この記事では「登録なし」と呼びます。記録が出なかったからといって、契約の履歴がないとは限りません。CICのインターネット開示では、申告した電話番号が登録と一致しないだけでも、その契約は開示の対象から外れます。CIC「インターネットで開示する」
この記事は2026年10月12日時点の各機関の公式情報に基づきます。本人開示の申込み手順と手数料は信用情報の開示方法(CIC・JICC・KSCの手数料と流れ)にまとめています。
01 クレヒスは、CIC・JICC・KSCへの本人開示で確認できる
クレヒスにあたる記録は、CIC、JICC(株式会社日本信用情報機構)、全国銀行個人信用情報センター(KSC)の3つの信用情報機関に、それぞれ本人開示を申し込んで確認します。CICは、本人の手続きで自分の信用情報を確認できる情報開示制度があると案内しています。CICのよくあるご質問
加盟する会社(信用情報機関の会員)は機関ごとに違うので、契約先が加盟していない機関には、その契約は登録されません。JICCは会員の業態として消費者金融会社・クレジット会社・信販会社・金融機関・保証会社・リース会社などを挙げ、全国銀行個人信用情報センターは銀行などの金融機関や信用保証協会などを加盟資格にしています。JICCのよくある質問・KSC「センターの概要」
自分の契約がどの機関に登録されるかの見当のつけ方は、CIC・JICC・KSCの違いで説明しています。
記録が1件もなかった場合の扱いは機関ごとに書き方が違い、CICとJICCは公式ページで記録がない場合に触れています。
| 機関 | クレヒスにあたる情報 | 記録がない場合の公式の記載 |
|---|---|---|
| CIC | クレジット情報(契約内容・支払状況など) | インターネット開示で「CICにクレジット情報は登録されていませんでした」と表示された場合も、利用手数料がかかる |
| JICC | 契約内容に関する情報・返済状況に関する情報 | よくある質問で「情報が登録されていなかった(0件)」と表現している |
| 全国銀行個人信用情報センター(KSC) | 取引情報(ローンやクレジットカード等の契約内容とその返済状況の履歴) | 記録がない場合の表示は、確認したページに記載がない |
出典:CIC「インターネットで開示する」・CICが保有する信用情報・JICC「信用情報の内容と登録期間」・JICCのよくある質問(0件)・KSC「センターの概要」。
02 「登録なし」と出る理由として、CICは4つを挙げている
CICは、登録されているはずの情報が開示されなかった理由として、申込み時に入力した情報が登録と一致していない、登録元のクレジット会社等が情報を削除している、契約先がCICに加盟していない、保有期間を過ぎて情報が削除された、の4つを挙げています。CICのよくあるご質問(開示されなかった理由) クレジットやローンを一度も契約したことがない場合は、もともと登録される記録がありません。
4つのうち「登録元のクレジット会社等で情報が削除されている場合」は、CICが、契約者の死亡が確認された場合などを例に挙げているものです。残りの3つは、JICCと全国銀行個人信用情報センターの記載とあわせて確かめます。
契約がない、または契約先がその機関に加盟していない
CICのクレジット情報は、CICに加盟するクレジット会社等と契約したクレジットやローン等の情報なので、そうした契約がなければ登録される記録がありません。CICが保有する信用情報 契約があっても、CICは「CICに加盟していないクレジット会社等との契約情報は保有していないため回答されません。」としています。CICのよくあるご質問(開示されなかった理由)
たとえば公共料金を銀行口座などからの引き落としで直接支払っている場合、CICは「クレジット契約ではないため、CICには登録されません。」と説明しています。JICCも、公共料金や税金を口座引落し等で直接支払っている場合はJICCに登録されないとしています。CICのよくあるご質問・JICCのよくある質問
保有期間を過ぎて記録が削除された
過去にクレジットやローンを利用していても、契約終了から5年を過ぎた記録は削除されます。CICはクレジット情報の保有期間を「契約期間中および契約終了後5年間」とし、情報の種類ごとの保有期間が過ぎた情報は自動的に削除されると説明しています。CICが保有する信用情報
CICのクレジット情報は、図1のとおり契約が終わってから5年間は保有され、5年を過ぎると削除されて、本人開示をしても表示されなくなります。
JICCは、2019年10月1日以降の契約について、契約内容・返済状況の情報の登録期間を「契約継続中及び契約終了後5年以内」としています。全国銀行個人信用情報センターは、取引情報を契約期間中および契約終了日(完済されていない場合は完済日)から5年を超えない期間登録し、期間が過ぎると自動的に削除するとしています。JICC「信用情報の内容と登録期間」・KSC「センターの概要」
解約していない契約でも、JICCでは登録期間を過ぎた扱いになる場合があります。JICCは包括契約について、残高0円となる入金のあと解約せずに残高0円のまま5年を経過した場合(延滞解消などの情報が付いている場合を除く)と、契約後に一度も残高が発生しないまま5年を経過した場合は、契約終了後5年を経過したものとみなすとしているためです。JICC「信用情報の内容と登録期間」
3機関の登録期間は、CIC・JICC・KSCの登録期間で比べています。
03 CICのインターネット開示は、申告した電話番号が登録と合わないと記録が出ない
CICのインターネット開示では、記録があっても、申告した内容と一致しなければ開示の対象になりません。利用規約は、マイナンバーカードによる本人確認が完了し、氏名(カナ)・生年月日・受付番号を取得する際に利用した電話番号の3項目が登録と一致した情報を開示対象とし、開示対象の情報がない場合は「該当なし」の報告になるとしています。CIC「インターネットで開示する」
同じページの注意事項には、「過去のご住所でご契約された情報が登録されていても、その電話番号のご入力がなかった場合は開示対象外となります。」とあります。受付番号は、クレジット会社等に届け出ていて、CICに登録されている電話番号から取得するよう案内されています。氏名(カナ)・生年月日と、その他電話番号(クレジット契約等の申込みに使った電話番号)または運転免許証番号が一致した情報も開示対象になるので、過去の契約で使った番号は、その他電話番号として入力します。
開示のあとで別の電話番号を思い出した場合について、CICは、初回開示から96時間以内であれば再開示を無料で行えるとし、思い出した番号を「その他電話番号」の欄に追加するよう案内しています。CICのよくあるご質問(ほかの電話番号)
JICCは、開示の利用規約で、申告した氏名・生年月日と、郵便番号・電話番号・本人確認書類番号のいずれか1つが一致した情報を開示対象にするとしています。JICC「開示を申し込む」 全国銀行個人信用情報センターが申告内容と登録をどの項目で照合するかは、この記事では確認していません。
04 クレジットカードがなくても、端末の分割払いや銀行ローンの保証契約は登録される
クレジットカードを持っていない人でも、携帯電話本体の分割購入はJICCが割賦料金として登録されると説明していて、銀行などのローンはCICに保証契約の情報が登録されます。JICC(携帯電話)・CIC(保証契約) 反対に、口座振替などで直接支払っている公共料金は、CICとJICCがそれぞれ自機関には登録されないと説明していて、税金についてはJICCが同じ説明をしています。CIC(公共料金)・JICC(公共料金・税金)
携帯電話・公共料金・税金の支払いごとの扱いは、督促状と信用情報の表で比べています。カードを持たない人にも関係する契約のうち、銀行ローンの保証契約、奨学金、残高のないまま残っている契約は、登録のされ方がそれぞれ違います。
| 契約 | 登録されるか | 公式の記載 |
|---|---|---|
| 銀行などの金融機関のローン | CICに保証契約として登録される | CIC:そのローンの債務保証を行っている会員会社から、保証契約の情報が登録される |
| 日本学生支援機構の奨学金 | 延滞3か月以上の場合だけ登録の対象 | 日本学生支援機構:貸与者全員の個人情報を登録することはなく、該当する延滞者本人のみ登録される |
| 解約せずに残高0円のまま5年たった包括契約 | JICCでは登録期間を過ぎた扱いになる | JICC:残高0円となる入金のあと解約せずに残高0円のまま5年を経過した場合などは、契約終了後5年を経過したものとみなす |
出典:CIC(保証契約)・日本学生支援機構のよくあるご質問・JICC「信用情報の内容と登録期間」。銀行などのローンそのものは、全国銀行個人信用情報センターの取引情報にあたります。KSC「センターの概要」
日本学生支援機構は、一般のローンでは借用時に必ず登録することになっているのに対し、奨学金は延滞者本人のみを登録すると説明しています。登録先は全国銀行個人信用情報センターです。延滞なく返還している人は、奨学金を返していても、奨学金の記録は開示の結果に出ないことになります。日本学生支援機構のよくあるご質問・日本学生支援機構「個人信用情報機関への個人情報の登録について」
奨学金の延滞が登録される条件と住宅ローンとの関係は、奨学金を返済中の住宅ローンで説明しています。
状況ごとの当てはめ
上の表と前の節の内容を、読者の状況ごとに並べ直すと次のようになります(並べ方は編集部によるもので、内容は各機関の記載です)。
- 現金と口座振替だけで支払ってきた人:クレジット契約がないので、CICとJICCには登録される記録がありません。開示の結果は「登録なし」になります。
- 携帯電話本体を分割払いで買ったことがある人:分割払いの契約が割賦料金として登録されます。支払いが終わっている場合は、契約終了から5年を過ぎているかを確かめます。
- 奨学金を延滞なく返している人:日本学生支援機構の奨学金は、延滞3か月以上にならなければ登録の対象になりません。奨学金のほかに契約がなければ、「登録なし」になります。
- 5年以上前にカードを解約し、ローンも完済した人:契約終了後5年の保有期間を過ぎた記録は削除されているので、過去に利用があっても「登録なし」になります。自己破産や債務整理の記録がいつまで残るかは、自己破産・債務整理のあとの記録が残る期間で機関ごとに説明しています。
- 契約のあとに電話番号を変えた人:CICのインターネット開示は、クレジット会社等に届け出ていて、CICに登録されている電話番号から受付番号を取得します。過去の契約の申込みに使った別の番号は、「その他電話番号」として入力します。
05 履歴がない場合の審査への影響を、信用情報機関は答えていない
クレジットの履歴がないことが審査にどう影響するかについて、CICとJICCは、審査を行っていないので理由は答えられないと説明しています。CICのよくあるご質問には「クレジットを契約したことがないので、当然延滞はありません。なぜ、与信拒否されるのですか?」という質問があります。
CICの回答は「クレジット会社等では、独自の審査基準に基づき総合的に判断しています。CICでは審査を行っておりませんので、否決された理由はお答えすることができません。」です。CICのよくあるご質問
JICCも、情報が登録されていなかった(0件)のに審査に通らないという質問に対し、信用情報機関では審査業務を一切行っていないので、加盟会員が断った理由は分からないと答えています。JICCの信用情報は審査の参考資料の一つで、加盟会員が自社の審査基準と照合して総合的に判断するという説明です。JICCのよくある質問(0件)
信用力を数値で表す情報の扱いも機関で違います。JICCは、信用力を数値化するような情報は保有していないとしています。CICのクレジット・ガイダンス(指数200〜800と算出理由)は、登録されているクレジット契約が契約締結から6か月未満のものだけの場合などに、指数を算出できないことがあります。JICCのよくある質問・CIC「クレジット・ガイダンス」
CICは、会員会社による審査は信用情報やクレジット・ガイダンス情報のほか、自社で収集する情報などを踏まえて総合的に行われるとし、クレジット・ガイダンス情報を「あくまで参考にする情報の一つ」と位置づけています。CIC「クレジット・ガイダンス」
履歴がない状態は一般に「スーパーホワイト」と呼ばれることがありますが、信用情報機関の用語ではないので、この記事では使いません。「履歴がないと審査で不利になる」「一定の年齢で履歴がないと疑われる」「履歴を作るために新しく契約したほうがよい」と書いた文は、この記事で確認したCIC・JICC・全国銀行個人信用情報センターのページには見当たりませんでした(2026年10月12日時点)。
金融機関や住宅金融支援機構が、履歴のない申込者をどう扱うかも、この記事では確認できていません。審査の基準は金融機関ごとのものなので、気になる場合は申込先の金融機関に確かめてください。
06 住宅ローンの申込前は、契約の書き出し・3機関の開示・結果の照合の順に確かめる
住宅ローンを申し込む前のクレヒスの確認は、これまでの契約を書き出す、3機関に本人開示を申し込む、開示の結果と書き出した契約を照らし合わせる、の順に進めます。先に契約を書き出しておくと、記録が出なかったときに、CICが挙げる理由のどれにあたるかを見分けられます。順序は編集部が並べたもので、根拠は各機関の記載です。
- これまでの契約を書き出す。クレジットカード、携帯電話本体などの分割払い、ローン、奨学金について、契約先・契約した時期・終わった時期・クレジット会社等に届け出ている電話番号(過去の契約の申込みに使った番号を含む)を並べる。
- 契約先の業種から、どの機関に登録されるかの見当をつける(CIC・JICC・KSCの違い)。
- CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センターに本人開示を申し込む(手順と手数料は信用情報の開示方法)。CICのインターネット開示は、クレジット会社等に届け出ていて、CICに登録されている電話番号から受付番号を取得し、過去の契約で使った番号は「その他電話番号」として入力する。
- 開示の結果と、書き出した契約を照らし合わせる。契約中か、終了から5年以内の契約が結果に出ているかを見る。
- 記録があった場合は、支払状況の表示を確かめる(CICの開示報告書の見方)。
- 契約した覚えのない記録があった場合は、契約書の控えを確かめるか、登録元の会社に問い合わせる。
6番目の対応は、CICが覚えのない保証契約について案内している方法です。CICのよくあるご質問
開示の結果が「登録なし」だったときは、図2のとおり、受付番号を取得した電話番号、開示した機関、最後の契約終了からの年数の順に確かめると、入力した情報の不一致、加盟していない会社との契約、保有期間の経過のどれにあたるかを絞り込めます。
本人開示をしたことが金融機関や家族に伝わるかが気になる場合は、信用情報開示はばれるかで機関ごとの記載を確かめられます。
07 まとめ
住宅ローンの申込みを考え始めたら、次の順で手を動かしてください。
- クレジットカード・分割払い・ローン・奨学金の契約を、契約先と時期、届け出た電話番号と一緒に紙に書き出す。
- CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センターの3機関に本人開示を申し込む。
- 結果に出た契約と書き出した契約を見比べ、出ていない契約は、終了から5年を過ぎたか、電話番号が合っているかを確かめる。
- 履歴がないことの扱いが気になる場合は、申込先の金融機関に確かめる。
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